手を動かさな上司の弊害について

はじめに

社会人生活を経て感じた、手を動かさな上司による弊害について記事にしたいと思います。

ある程度の役職に就くと、部下に指示をするだけで、自身では全く手を動かさない上司がいます。大企業の役員クラスであれば、手を動かさずに報告を受けたり、指示をすることに専念した方が効率がいいとも考えられます。組織形態は様々であり、一概には言えませんが、この記事では、10人程度の部下がいる上司を想定したいと思います。

手を動かさな上司による弊害

仕事内容の理解が不十分になる

実際に手を動かさないと、実務を忘れてしまいます。その結果、部下へ誤った指示を送ったり、不明瞭になってしまうおそれがあります。これに対し、部下と一緒に手を動かしていると、業務内容の理解が深まり、部下からの相談や報告をスムーズに受けることができると思います。

無駄な勤務時間が生じる

報告を受けたり、指示をするだけでは、勤務時間の全てを有効に活用することができず、無駄な勤務時間が生じてしまうおそれがあります。

部下のモチベーションが下がる

実際に手を動かさないと、業務の大変さを理解できず、部下の気持ちを理解できなくなるおそれがあります。また、知識不足や無駄な時間を過ごしている上司は尊敬を得られないと思います。その結果、部下のモチベーションが下がってしまうおそれがあります。

おわりに

上司は職務分担を決定する権限があります。人間、楽をしたいという意識が働くのは当然であり、意識をしないと、自分の分担を減らしてしまうと思います。また、人間は自己評価を高くしてしまう傾向にあると思います。その結果、部下が大変そうでも、部下の能力が低いことが原因であると判断してしまいがちです。(部下の能力が低い場合もありますが。)

業務全体の効率化を図るためには、上司は業務全体を俯瞰して部下に分担を割り振る必要があり、手を動かすばかりでは業務の効率化は図れません。しかし、全く手を動かさないのでは、上記のような弊害が生じてしまうと思います。

特に、従事者との間の契約は労働契約ではなく業務委託契約であると主張し、残業代を支払わないような組織では、部下の労働時間を減らす誘因が働きづらく、部下の負担が過大になってしまうおそれがあります。

幸い、私は一人で事務所を運営しているので、上記の弊害を心配する必要はなさそうです。