箱根駅伝のシード権について考える

はじめに

箱根駅伝のシード権を無くすべきではないかと、ふと思ったので記事にしたいと思います。

シード権を無くすべき理由

優勝争いがつまらなくなる

今年の箱根駅伝において、往路で3位だった駒澤大学は復路で果敢に攻めた走りをし、見事に総合優勝を果たしました。しかし、オーバーペースを原因とするブレーキによりシード権が取れないことを恐れて、安全策を取るチームも存在すると思います。

全チームが最後まで積極的に優勝を狙う大会にするには、シード権を無くすべきだと思います。

不公平が生じる

創価大学が今年の箱根駅伝で大きく躍進したように、1年間でチーム力は大きく変化します。そのため、1年前の実力に基づき出場チームを決めるべきではないと思います。

特に4年生が多いチームがシード権を獲得した場合に、実際に走っておらずシード権獲得にあまり貢献していない後輩が出場権を獲得してしまうのは不公平だと思います。

シード権を無くした場合の問題

予選会が関東1位を決める大会になってしまう

全ての大学が予選会に出場してしまうと、予選会で1位なったチームが関東最速となり、箱根駅伝を別に開催する意義が薄れてしまう恐れがあります。

この問題を解決する最善の手段は、箱根駅伝を全国大会にしてしまうことだと思います。箱根駅伝を全国大会にしてしまえば、予選会は各地域で行われることになり、箱根駅伝を別に開催する意義が大きくなります。

シード権争いが見られなくなる

シード権争いも、箱根駅伝の見どころになっています。しかし、視聴者の一番の関心は優勝争いであり、シード権を獲得できるか否かに大きな関心を持っているのは、主にシード権争いをしている大学関係者だと思います。そのため、シード権争いが見られなくなることによる弊害は小さいと思います。

おわりに

箱根駅伝を全国大会にすべきか否かの議論は度々目にしますが、全日本大学駅伝との関係が問題になったり、箱根駅伝偏重化が進むことが危惧されたりと、全国大会化へのハードルは高いようです。しかし、全国大会化が実現すれば、関東以外の方の関心も高まるでしょうし、陸上長距離界の全体的なレベルアップにもつながると思います。

関東の大学関係者は、出場可能性が減ることを危惧して反対することも多いと思いますが、出場枠を増やすなどすればいいと思います。長期的、マクロ的な視点で検討することを望みます。