はじめに
会社は従業員の退職時に有給休暇を買い取る義務はありません。ただ、任意に就業規則等で有給休暇の買取りを認めている会社も多いと思います。
私も前職を退職するときに有給休暇を取得するか、もしくは買取り求めるかを選択することができました。私は、できる限り早く会社との関係を断ち切りたかったので、深く考えずに有給買取りを選択しました。しかし、今では有給休暇の取得を選択すべきだっと思っているので、その理由を解説したいと思います。
取得を選択すべきだった理由
有給休暇期間中は、社会保険料の一部を会社が負担してくれます。退職金も増える可能性があります。加えて、職歴が少しだけ長くなります。
また、私が勤めていた会社は最終出社日の後に有給休暇を取得することができました。そのため、有給休暇の取得を選択しても、最終出社日の後、会社から連絡がくることはなく、関係を断ち切ることが可能でした。
有給休暇取得の障害
私の場合は退職後、法科大学院に進学したため、別の会社に勤めるわけではなかったという事情があります。これに対し、内定を既に得ていて、退職後、直ぐに別の企業で働く場合には少し障害があります。多くの会社では兼業禁止規定を設けており、これに違反すると判断されてしまう可能性があるのです。社会保険の切替手続きの際に、転職先には有給休暇を取得中であることが知れてしまうと思います。
有給休暇取得期間中は、前の会社で働くわけではなく、転職先の業務遂行に支障は生じないため、兼業禁止規定違反には該当しないとの主張が認められる可能性は高いと思います。ただ、転職先との間できる限り争い事が生じるのは避けたいと思われますので、難しいところです。