大学附属校のメリット・デメリット

はじめに

大学附属校のメリット・デメリットを解説したいと思います。私の出身高校では、希望すれば約9割が提携大学に進学できました。入試難易度は早慶の附属高校のワンランク下に位置付けられるのが一般的な高校です。各学校により内情は異なりますし、私は進学校の事情は詳しく知らないので、その点はご留意の上、参考にしてください。

メリット

大学入試を受験する必要がない

大学附属高校の最大のメリットは大学入試を受験する必要がないことだと思います。私の出身高校では、主に3年間の定期テストの成績順により、大学の学部を選べる方式が採用されていました。定期テストは複数回あるので、特定の時期に悪い点数をとっても挽回可能です。また、範囲も広くないので、テスト直前の勉強だけでもある程度の点数は確保できました。大学に進学できない下位1割に入ってしまう人は、あからさまに勉強をさぼっているような人でした。

そのため、定期テスト前以外は自学自習をする必要はほとんどなく、部活や趣味に集中できる環境でした。

また、司法試験や公認会計士試験等の資格試験の勉強を高校から始めることも可能だと思います(資格試験の勉強よりも教養を深めることを優先すべきだと私は思いますが。)

成績によるスクールカーストが生じにくい

約9割の生徒は同じ大学に進学するので、成績によるスクールカーストは生じにくい環境でした。勉強に対するストレスは小さく、競争意識も全体的に薄いため、いじめも生じにくいと思います。

大学入学時点で知り合いが多くいる

同級生や部活の先輩の多くが同じ大学に進学するため、大学入学時点で知り合いが多くいることになります。そのため、履修科目やサークルなどの相談を周囲にし易い環境となります。孤独も感じにくいです。

ただ、附属高校出身者同士ばかりで集まっていると、周囲からは不快に思われることが多いので注意が必要です。

デメリット

一般教養が身に付きにくい

大学入試のための勉強の必要がないため、学習指導要領に捉われない授業が展開されることがあります。そのため、大学一般入試経験者が身に付ける一般教養が身につかないおそれがあります。

また、定期試験の勉強は短期記憶に頼りがちになるので、勉強した知識の定着度は低くなります。

私は今でも教養がないことにコンプレックスを感じています。ふと大学受験をしてみようかなと思うことがあります。

進路の幅が狭まる

成績により進学できる学部が限定される可能性があります。また、一つの大学が有する学部には限りがあり、全大学・全学部から選択できる進学校生と比べて進路の幅は狭まります。特に理系で顕著になると思います。

他大学を受験するという選択肢もありますが、周囲が勉強してない中で勉強するのは大変ですし、学校からの支援も薄いと思います。また、他大学を受験することにより連携大学への推薦入学権が無くなってしまう学校も多いと思います。

私は教員に興味があったため、国立大学の教育学部の受験を視野に入れ、高校入学と同時にZ会に入会しました。ただ、やる気が起きず半年で退会しました。大学附属校から他大学を一般受験するには、断固たる決意が必要となるので留意が必要です。

また、高校の同級生も同じような進路となるため、知り合いの職業の幅も進学校に比べて狭くなると思います。「高校の同級生の医師が…」などと言われると、少し羨ましく感じてしまいます。

終わりに

今から大学受験をして教員を目指す道もあることに気付きました。